今回は遂に最終章!
タイで毎年開催されるThai Jet Sports Boating Association(以下TJSBA)主催の「Jet Ski World Cup(通称キングスカップ)」、当該イベントへの参戦を紹介する記事の第3弾だ。
これまでは
- 「参戦までの経緯」
→Jet Ski World Cup 2019@Thailand-1/3 - 「参戦・渡航準備編」
→Jet Ski World Cup 2019@Thailand-2/3
と掲載してきたが、本記事はその後、実際に現地入りを果たしたら体験する「日々」の過ごし方やお勧めをご紹介しよう。そしてこの記事は2019年12月現在でキングスカップが開催されているパタヤを題材にして記述しているので、これ以降に開催地が変更となった場合はご容赦願いたい。
まず大きく分けて現地入りする渡航者の種類は
- ライダー
- サポーター
- 観戦者
に分けられる。
ライダーとサポーターは行動を共にするケースがほとんどで、観戦者といっても誰かのサポーターを兼ねていることが多いので、短時間での個別行動はあるものの、実質的には「全ての渡航者が同じ行動パターンを過ごしている」のが現状だろう。
★レースウィーク前半(レース開催前)
キングスカップは世界各国からの選手が集うわけだが、同時に「タイ国内戦」の延長でもある。海外選手が参戦するヒートは、通常木~日曜日に開催される。そして水曜日より前にはタイの国内戦が開催され、ここでの成績で、週後半に実施される「海外戦枠」への切符を手に入れることができるのである。海外から参戦する選手も1週間近くの日程を覚悟して現地入りするのだが、タイ国内の選手たちも1週間近くをレースに費やすわけだ。プロクラスの賞金は高額であるため、優勝すれば物価の安いタイ国内では「それなり」の収入を獲得することになるので、現地選手たちの力の入れようは半端ではない!数年前のタイの物価換算だと、1年間は暮らせる額なのだから・・・それではレースウィーク前半の日々を時系列に紹介していこう。
- 午前中
メインとなるのは日本から運んだ、または現地でレンタルしたマシンの調整。運搬に際して外したパーツや手荷物で持参したパーツなどをリセッティングし、走れる状態にマシンを仕上げる作業からスタートだ。この間にオーダーしていた燃料や、現地調達が必要な燃料の買い出しを行う。初日はここにレンタルバイクの受け取りなども行う必要がある。
ライダーとメカニックはマシン整備に専念するので、サポーターがその他の手配などを分担して行うのだ。ジェットスポーツは「単独スポーツ」ではあるが、実際に出走するまでには多くの人手を必要とする「チームスポーツ」でもある。ライダーが安心して出走できる環境を整えられるのは、チームの支えがあってこそだと言える。 - 午後
多くの選手が午前中にマシンのセットアップを終え、現地の気候と水面に合わせたセッティング作業に取り掛かる、実際に水面へと向かうわけだ。オフィシャルピット含めほとんどの施設から水面へは近いこともあり、スクーターや人力でマシンを移動させる、ここはサポーターの役割だ。
マシンセッティングは一発で決まることはまれ、また妥協しないのも海外戦では大切な心構え。好成績を高い確率で獲得するためには、時間の許す限りリセッティングを繰り返さなければならない。食事をする間を惜しみ、寝る間を惜しみ、深夜まで作業を行うのも日常茶飯事。タイでは夜間航行の禁止に関する法律が無いため、お勧めではないが、真っ暗闇の水面にもかかわらずテスト走行を行う選手も少なくない。
- 時間が空いた方は
四六時中マシンに集中している選手やメカニック・サポーターにとっても休息は大切。もしくは早々にセットの決まったチームもいらっしゃるわけだ。そんな方々にはぜひともタイを満喫していただきたい!〇タイフード
まずは多くの日本人が「苦手」と言う「パクチー」、タイフードには欠かせない素材だ。確かに独特の「匂い」を発する植物なのだが、これには重要な役割があるのをご存じだろうか?
効能
パクチーには利尿作用があり、むくみを防ぎ、毒素を排出。 また、食べ物のスムーズな排泄を促進するため、下痢や便秘といった症状を防ぐのはもちろん、体がさまざまな栄養素を効率的に使用するのを手助けしてくれる。2.匂い
高温多湿のタイ、食材の足(痛み)が早い。そのため食材が生臭い匂いを放つのだが、パクチーの匂いがこれを軽減、パクチー臭で誤魔化す?ことをしていないと、とてもではないが近くにはいられない。3.実は蚊(虫)除け効果も
高温多湿なタイには蚊などの虫がかなり存在する。そんな虫たちから身を守るのにパクチー成分が有効なのである!摂取することにより体内にパクチー成分が蓄えられ、それらを体臭として身にまとうことにより蚊よけの役割を果たすのである。以上のことからパクチーが苦手という方は「薬」だと思って摂取されることをお勧めする。
→おすすめのタイフード
タイは魚介類の食材が豊富で安価だ。ただし衛生面では日本に劣るところが存在するので、どんなに立派な飲食店であっても、やはり生ものを口にするのは勇気が必要。現地人は耐性ができている?のか平気な様子なのだが、同じものを日本人が口にするとお腹が緩くなるケースも多々発生しているので注意したい。そしてタイフードに共通して言えるのが、味付けが「スパイシー(辛い)」という点、辛い物が苦手という方は店員に「No Spicy」と添えることを覚えておきたい。
慣れてきたら、屋台などにもチャレンジ!
しかし「やっぱり無理!」という方もいらっしゃるだろうが心配はない、タイにも一般的な料理を提供してくれる飲食店も存在する、ご安心を!〇タイマッサージ
連日の疲労を癒してくれ、しかも日本に比べて圧倒的にリーズナブル(日本の一般的な価格の約1/3!)なタイマッサージ。タイのマッサージと言えば世界的にも有名な施術で、知っている方も多いだろう。しかしタイマッサージとは古式を示し、今では一般的なマッサージを提供する店舗がほとんどである。しかしそこは本場、一般的なマッサージ店でも素晴らしい施術を行っている。ただし「外れ」のお店もあるので、そのあたりは覚悟のうえで店を選ぶのも醍醐味だ。訪れるたびに店舗が入れ替わり、しかも店舗数も多い。滞在中に数件トライすることをお勧めしたい。
→タイ パタヤのマッサージ情報
しかもこのマッサージサービス、レースエリアのすぐ近くまで「営業」に来るので、レースを観戦しながら施術してもらうことも可能。何て贅沢!
また多くの男性陣はレースに興味があるので時間を持て余すことは少ないが、同伴した女性や子供にとっては、それだけでは飽きてしまったりする場合もある。そんな、特に女性におすすめするのが「時間を贅沢に使ったエステ」だろう。物価の安いタイ、丸一日エステを体験しても、日本の比ではない価格で味わえるのは間違いない。
では残った子供たちや家族連れは・・・以下にご紹介!〇観光
筆者はお恥ずかしながら、パタヤでの観光経験が乏しい・・・なぜなら「レースに入りびたり」だからだ。そんな筆者からは「おこがましく」て、偉そうに語れるわけだはないので、下記の情報サイトを参考にしていただく方が賢明だ。
→タイ パタヤの観光地情報しかし多くの知人たちがよく訪れているのは下記の2か所、ご参考までに・・・
・Pattaya Elephant Village
・Pattaya Tiger Zoo
いかがだっただろう、競技関係者にとっては「勝利」を目的とするイベントだが、それ以外の方々にとっても魅力的な場所であることが伝わっただろうか。キングスカップは例年、旧国王の誕生日にちなんで12月に開催される。日本の12月と言えば水に浸かるのはもっての外という時期、しかし12月のタイと言えば雨季明けでこれから常夏を迎える時期。日本人からすれば「終わったばかりの夏を、もう一度味わえる」ということになる。マリンスポーツ好きにとっては「この上ない幸せ」に違いない。
コロナの影響もあり、2020年のキングスカップは2021年3月に延期が決まっている。この状況では今後を予測するのも困難だが、いつか収束し、再び12月にパタヤでの開催を願うばかりだ。そしてこの記事を読み、一人でも多くの「訪タイ者」が増えてくれることも祈っている。